軒の重要性
軒とは
軒(のき)とは建物の屋根の端部分、特に外壁から突き出ている部分を指します。
近年では軒ゼロの家が好まれ、軒のある家が減少していますが、雨漏りリスクの増加や、外壁の劣化、室内温度への影響は懸念されます。
軒は外観に影響を与えるとともに、お家にとって重要な要素が多く詰まった箇所でもあります。
日本の建築は古くから軒の深い家がほとんどでした。雨が多く、四季のある日本の気候に合わせ、雨や直射日光から家を守るために生み出された伝統建築の知恵の一つともいえます。
軒の特徴
軒の特徴としては以下の点があります。
1.雨よけ
屋根から落ちる雨水を外壁や基礎にかからないように外に流してくれます。
軒があることで、雨が直接壁に当たることを防ぎ、外壁やシーリング材の劣化や汚れの進行を遅らせます。
特に湿気の多い地域では、軒の深さが重要な役割を果たします。
2.風雨からの保護
深い軒は強風や吹雪などの天候に対して一定の保護をしてくれます。
例えば、強風の中でも雨水や雪が直接家の壁に吹き込むのを防ぎ、雨漏りのリスクを下げ、建物の耐久性を高めます。
3.日射の遮蔽
軒があることで夏場は外壁や室内に入る強い日差しを遮り、建物の内部温度の上昇を抑えることができます。
逆に冬場は夏より太陽の高さが下がる為、室内に直接太陽光を取込み、室内の温度の上昇を促すことができます。
これらはパッシブデザインと呼ばれ、室内環境を快適にする為に自然の力を利用しエアコンなどの機器の使用を抑える手法です。
昨今の物価高騰を考えると自然の力を多く使い、室内環境整える手法が求められていると感じます。
旭ホームズではパッシブデザインを重視しておりますので、家を建てる際に建物の角度や軒の出を土地の特性に合わせて計算し計画します。
お家ごとに軒の形が変わり、塗装の色も施主様の好みで変わるので、お家ごとの特徴として見てみるのも面白いかもしれません。